支那の売笑
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一、前がき

売笑婦は文化的的副産物

「女ならでは夜の明けぬ国」といつたのは、日本ばかりではないらしい、古今東西万国共通のやうである。而して、何れの国にも「売笑婦」といふ一階級が、社会に瘤のやうに付いて居る。苟も都と名のつく処には必ず売笑婦が跋扈してゐる。文明の程度が高く、生活の条件が完備せる国ほど多く、且つ最も栄えてゐるのは面白い現象といはねばならぬ。そこで売笑婦は文化の一副産物とも見做されるのである。ハインリヒ、シュルツは

人が精神修養を経て、文化生活に入ること年久しきほど、益々その天真粗野な自然性を、少しでも味はひたいといふ不自然な要求が起つて来るものだ、人間の本能といふものは、其外形的生活の変つて行くに応じて変つて行くものでないから、いつか其間に、矛盾を感じて来るのは已むを得ないことである

と、云つて居るが如く、心の自由な場所を見出さうとするのは、人間自然の要求である。文化が発達し、世の中の秩序が保たるると同時に、放埒不羈な売笑婦を多く産出するのは、主として之に因をなして居る。紙数の都合で、茲にはそれに就て詳記することは許さぬが、兎に角、売笑婦の存在には深い根祗があるのである。

そこで、如何なる聖人が出て来ても、どんな大政治家が現はれても、如何に峻厳なる法律の制裁を以てしても、人間の形作つて居る社会では、到底之を撲滅することは難かしいのである、或は絶対に不可能であるかも知れぬ。

一、前がき

  1. 売笑婦は文化的副産物
    1. 廃娼は絶対に不可能
  2. 売淫は罪悪でないとの説
    1. 功過格の思想から見た売淫
  3. 国家が売笑婦を保護する
  4. 売笑婦は社会の一要素
    1. 支那の興亡と女
    2. 売笑婦研究の必要
    3. 売笑研究と著者の態度
    4. 濁水の中から得た収穫
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